備中鐘乳穴と湯原クライミングセンター
暑い暑〜い毎日。
関東から岡山県に移住して、西に来たんだなぁといつも感じるのは、ジリジリと照りつけるお日様の強さ。
関東より日差しは強力なのですが、真庭は岡山の県北に位置し、山と森のお陰で空気が澄んでいて、暑くても都会独特の「ムワっ」とする不快感がないのがいい。
それでも地元の方によると例年にない気温みたいですが、息子は暑さなどものともせず元気いっぱい。
休日になれば外に行こうと大騒ぎなのですが、あまりにも暑いので、北房エリアにある鍾乳洞「備中鐘乳穴(びっちゅうかなちあな)」へお友達家族と行ってきました。
「お友達と洞窟探検に行くよ」と言ったら大喜び。
勝山の自宅から車で30分ほどで到着。
杖を借り、森の中の遊歩道のような道を鍾乳洞の入り口を目指し、坂道をどんどん下っていきます。
道すがら、蝶が何匹もひらひらと舞っています。
羽が日の光に青く反射して宝石のような美しさ。
後で調べてみたら「ミヤマカラスアゲハ」だそうです。
山深く湿気の多い洞窟付近に集まることが多いそう。
6月下旬から7月上旬はヒメボタルの乱舞も見られるそうです。
入り口が見えてきました。
一歩近づくごとに空気がひんやりしてきます。
入り口は洞窟からのミストに覆われ神秘的な雰囲気。
中に入ると外の暑さが嘘みたいに寒い!
ここは年間通じて9℃と温度が一定とのこと。
夏涼しく、冬は暖かく感じるそうです。
最初は暗くて怖いと言っていた息子も、お友達と一緒だと楽しくなってきて「ぼくはジャック・スパロウだ!」と海賊ごっこをしながら、洞窟内の水路に杖を入れて「深いぞ〜」と大騒ぎ。
いろいろ書かれた解説を読むと、ここはどうやら文献に残る日本最古の洞窟だとか。
石灰岩が水の力で削られて、そのしずくがまた鍾乳石を作り長い年月を経てこれだけの洞窟ができたことを話したら、子ども達はしずくがポタンポタンと落ちる鍾乳石を見て
「このお山は何年かかったのかな〜?ぼくが赤ちゃんから6歳になったくらいで大きくなる?」と質問攻め。
いろいろな形の鍾乳石を動物に例えて「おおっ!この石はブタの鼻そっくりの形だ!」
なんて子ども達の発想が豊かで会話を後ろで聞いているだけで面白い。
観光用に整備されたルートは300mほどでしたが、子ども達あまりにも面白かったようで「もう1回行きたい!」と2回も洞窟探検に行きました。
外に出たら濃い霧の中からサーッとお日様が顔を出し、思わずワーとかけ出す子ども達。
なんて幻想的な光景なんだろう。
夏の涼にぴったりの備中鐘乳穴を後にして、小腹が空いたので勝山のカフェ「かぴばらこーひー」へ。
こちらも、今度あらためてブログに書きますが友人が営む大好きなお店。
香り高く美味しい豆乳カフェオレや自家製レモネード、真庭野菜のベジバーガー。
普段は先日の記事で紹介した「月と田んぼ」のスイーツを販売しているのですが、この日は岡山市でオーガニック食材や植物性の材料のお菓子屋さん「のらくろ堂」さんが来ていて桃のタルトをいただき至福のひととき。
子ども達もお店の目の前の旭川で遊んだり、ハグロトンボを捕まえたり楽しそう。
鍾乳洞でもかなり歩いたのですが、子ども達はまだエネルギーを持てあましていて「クライミングに行きたい!」と今度は勝山から車で20分で「湯原クライミングセンター」へ。
屋外のウォールは15mと大迫力。
リードクライミング専用です。
こちらでは初心者でも登れる室内のボルダリング専用ウォール。
混み合っていなければ予約なしでもOKだそうです。
大人用の無料のシューズの貸し出しもあって、室内のボルダリングは市民料金1時間子ども30円、大人60円って破格・・・。
市外の人も大人1時間90円という安さ。
(こんなに安くて真庭市大丈夫かしら?)
雨の日でも子どもを遊びに連れて行くところがあってありがたいです。
たっぷり汗をかいて、下湯原温泉(市民料金250円)に行ってさっぱりして帰りました。
息子も大好きなお友達とたくさん遊べて、私もママ友とたくさんおしゃべりして体を動かして充実の休日でした。
心地よい疲れで夜眠るとき、ふと都会に住んでいた頃の休日を思い出す。
夏だったら水族館とか、デパートで開催されているトーマスのイベントとか行ったなぁ。
派手できらびやかなんだけど、人混みはすごいし心の奥底からは満たされなくて、息子にねだられるままに、なんとなくどうでもいいオモチャを買ってしまったり。
整備されすぎた公園で遊ばせるのもどこか楽しめなくて、プレーパークや自主保育の会など放浪していました。
今は森のようちえんとかプレーパークとか、それほど必要としなくなったかもしれない。
地域の人達は温かく、すぐ近くにとびきり美味しいコーヒーを淹れてくれるカフェがあり、川には珍しいトンボが飛んできたり、休日にちょっと足を伸ばせば山だって鍾乳洞だって温泉だって自然の恵みはたくさん。
それらは間違いなく子どもの感性をいきいきと育ててくれているし、何よりも子ども以上に私が楽しんでいるかも(笑)。
もう住み始めて1年以上経ちますが、そうしたお金じゃない豊かさがこの地にあるとあらためて感じる休日でした。