桜と息子の将棋教室
気がつけばもう春。
久世や勝山では散りはじめた桜ですが、ここより標高の高い、湯原や蒜山の見頃はこれからです。
色とりどりの花が咲き、小鳥がさえずり、軒先にツバメが遊びに来る、大好きな季節です。
長い間、ブログを更新できなくてごめんなさい。
実は今、地域の仕事をしながら新しい事業を始める準備をしていたり、息子のことでいろいろとあったりで目の回るような忙しさです。
(どんな仕事を始めるかは、もう少し形になってからお伝えしますね)
今回の投稿はその息子の近況について。
この4月より2年生になった息子は、3ヶ月ほど前から近所のお友だちに教えてもらった将棋が大好きになり、将棋がもともと好きなパパ(単身赴任中)と写真のようにiPhoneのFaceTimeとアームを使ってテレビ電話対局するようになりました。
最初は息子自作の紙将棋を使っていたのですが、どうしても木の将棋盤がほしいと言い始め、サンタさんからプレゼントもらったばかりで誕生日まで待てないと、自分のお小遣いをためて買うことにしました。
お小遣いは各家によっていろいろな方針があるかと思いますが、我が家の場合は労働制。
もともと年長の頃から子ども手帳を持たせているのですが、小1からこんなお小遣い帳のリフィルをエクセルで作ってみました。
お小遣い帳をきちんとつけさせると、パラパラ使ってしまわずに目標を持ってコツコツ貯めることができます。きちんと仕事をしないと減額する方針なのでお手伝いも真剣そのもの。
私も家事を分担してもらえて助かります。
息子が欲しかった将棋盤は2,300円しましたが、コツコツためて、ようやく2ヶ月以上かかってやっと念願の木の将棋盤を購入することができました。
駒まではさすがに買えないので親からプレゼントすることにしました。
安価なカエデの駒ですが、木のあたたかい手触りはいいものです。
そして、1年生の3学期にたまたま校長先生に、息子が将棋にハマっていると立ち話をしたら、
「テレビゲームとかより、そうした遊びがいいですよね」
とすぐに共感してくださって、雨の日などに教室で遊べるようにと、なんと全クラスに小学校で将棋盤と百人一首を購入してくれました。
雨などでグラウンドが使えない日は、男の子は将棋を指したり、女の子は百人一首やあやとりをしたり、けん玉をしている姿も見えます。
校長先生の粋なはからいのお陰で、息子の小学校ではちょっとした将棋ブームとなり、将棋をもっとしたいという声があちこちから聞こえてきたので、思い切って仲の良いお母さん方と声をかけあって、日本将棋連盟の指導員の先生に来ていただくことになり、勝山に将棋教室を作ることにしました。
会場も、地域の方に相談したらすぐにお世話してくれて、本当にありがたい!
息子もはりきって「ボクがポスターの絵を描きたい」と一緒にポスターやチラシを作りました。(真庭こども将棋教室のFacebookページはこちら。)
テレビゲームやスマホなど溢れている世の中で、今こうしたアナログなゲームの良さが見直されてきていると思います。
今は少しずつ生徒数が増えて、今後ボランティアの講師の先生も来ていただけることになり、子ども達は楽しそうに和気あいあいと活動しています。
今の時代、ネットの普及や流通のお陰で昔ほど地方のデメリットは少なくなってきていると感じます。
でも地方は教育の選択肢が少ないのが子育てをしていくにあたりどうなんだろうと正直少し不安もありました。
でも、小学校の先生方は熱心だし、ひととおりの習い事は充実しているし、
「なければ自分で作っちゃおう!」
と一歩踏み出すと驚くほどまわりの人達が協力してくれます。
「好きこそものの上手なれ」とは言いますが、息子も将棋教室の先生のお陰でメキメキと力をつけて、まだまだ初心者ですが同じ小学校の子に声をかけてもらい、5月には倉敷で行われる小学生の団体戦に出させてもらえることになりました。
(私の仕事の用事で、大阪に連れて行った際は一日中関西将棋会館で指し続けていました。)
今まであれこれ興味を示しては続かなかった息子が、ここまでのめりこむものができたのは、私としてもとても嬉しいこと。
自分の起業準備もやりたいことがいっぱいなのですが、その前に子どものやりたいことも精一杯、応援したい・・・と欲張りなのかもしれませんね。
きっと都会に住んでいたら、習い事の選択肢はたくさんあって、ここまで親があれこれしなくてもいいのかもしれませんが、そのかわりお金はたくさんかかる。
どちらがいいとは一概に言えませんが、少なくとも私の場合は、おまかせしっぱなしの教室よりも
「どうしたら子ども達にとってワクワクするような将棋教室になるかなぁ」
と考えながら運営に携わる、今の方が楽しいと思えるのです。
今この場所で、できること。
地域の子ども達にとって良いことを今後もサポートしていけたらと思っています。